厄除け日記 (by Kばやし)

厄除けのように、好きなことを集めて書きます。 30代。 俳号は軽囃子(けいばやし)

カテゴリ: 生活

台風19号が来る前の話です。


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爽やかな空気に変わり、いかにも秋ですね。

「読書の秋」だとか「スポーツの秋」だとか「食欲の秋」だとか、よく言われます。

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「スポーツの秋」ということもあり、地域の運動会がありました。

それから、3才になる息子の幼稚園でも運動会がありました。

幼稚園の運動会は大賑わい。

保護者の方々が大勢詰めかけ、幼稚園の校庭はびっしりです。

ちなみに、保護者の方々は誰ひとりとしてビールを飲んでいませんでしたよ(目からウロコ!)。


そんなとき、私は尊敬すべき人物を発見しました。

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運動会にもかかわらず、保護者たちの中で黙々と文庫本を読みふける老紳士!

園児を応援するお父さんお母さんたちの嬌声の中、ものすごい集中力でページをめくっていきます。


数十分後。

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まだ、文庫本を熟読。

園児たちのパフォーマンスにいくらか気を配りつつそれでも本を読み続ける姿は、仕事をしながら本を読み続けた「二宮金次郎」を彷彿とさせるものがあります。

いってみれば老紳士は、「読書の秋」と「スポーツの秋」を両立させていたのです。


私は感服のあまり、老紳士を観察していました。

すると、老紳士は鞄の中からおむすびを取り出し、ひとくちパクリ。

なんと「読書の秋」と「スポーツの秋」、さらに「食欲の秋」まで同時進行!

あっさりと「二宮金次郎」を超えてみせたのでした。

(ちなみに私も、「老紳士の観察」と「息子の応援」を両立させました。)


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老紳士に刺激を受けて、私も少しずつ秋の夜長に読書をし始めました。

ただ酒を飲みながらの読書のため長編小説より短編小説ばかり。


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例えば、「別冊新潮 平成の名小説」という文芸誌をこつこつ。

作者は、《青山七恵/朝吹真理子/東浩紀/池澤夏樹/石原慎太郎/上田岳弘/江國香織/江藤淳/円城塔/大江健三郎/小川洋子/奥泉光/小山田浩子/角田光代/金井美恵子/金原ひとみ/川上弘美/川上未映子/桐野夏生/車谷長吉/河野多惠子/佐伯一麦/柴崎友香/島田雅彦/瀬戸内寂聴/高樹のぶ子/高村薫/田中慎弥/多和田葉子/辻原登/津島佑子/筒井康隆/津村記久子/中村文則/橋本治/平野啓一郎/福田和也/古井由吉/保坂和志/星野智幸/堀江敏幸/又吉直樹/町田康/松浦寿輝/松浦理英子/水村美苗/村上春樹/村上龍/村田沙耶香/矢作俊彦/山田詠美/柳美里/吉田修一/吉本ばなな/リービ英雄》

そうそうたる顔ぶれの中でも、驚いた短編を3つ挙げると、「晩年の子供」(山田詠美)、「生命式」(村田紗耶香)、「ペニスに命中」(筒井康隆)。


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「トラウマ文学館」

「とっておき名短編」

「読まずにいられぬ名短編」


「トラウマ文学館」は傑作ぞろい。

「はじめての家族旅行」(直野祥子)、「気絶人形」(原民喜)、「テレビの受信料とパンツ」(李清俊)、「なりかわり」(フィリップ・Kディック)、「走る取的」(筒井康隆)、「運搬」(大江健三郎)、「田舎の善人」(フラナリー・オコナー)、「絢爛の椅子」(深沢七郎)、「不思議な客(『カラマーゾフの兄弟』より)」(ドストエフスキー)、「野犬」(白土三平)、「首懸の松(『吾輩は猫である』より)」(夏目漱石)、「たき火とアリ」(ソルジェニーツィン)

直野祥子のマンガに悪夢を見て、やっぱり深沢七郎は最高だと思いました。

 

「とっておき名短編」

「愛の暴走族」(穂村弘)、「ほたるいかに触る」(蜂飼耳)、「運命の恋人」(川上弘美)、「壹越」(塚本邦雄)、「一文物語集」より『0〜108』(飯田実)、「酒井妙子のリボン」(戸板康二)、「絢爛の椅子」「報酬」(深沢七郎)「電筆」(松本清張)、「サッコとヴァンゼッティ」(大岡昇平)、「悪魔」(岡田睦)、「異形」北杜夫

ここにも深沢七郎が登場。飯田実だとか塚本邦雄など始めて読む作者の小説に出会えました。


「読まずにいられぬ名短編」

「類人猿(抄)」「しこまれた動物(抄)」(幸田文)、「デューク」(江國香織)、「その木戸を通って」(山本周五郎)、「からっぽ」(田中小実昌)、「まん丸顔」「焚き火」(ジャック・ロンドン)、「蜜柑の皮」(尾崎士郎)、「馬をのみこんだ男」(クレイグ・ライス)、「蠅取紙」(エリザベス・テイラー)、「処刑の日」(ヘンリィー・スレッサー)、「幸福」「夫婦」(中島敦)、「百足」(小池真理子)、「百足殺せし女の話(抄)」(吉田直哉)、「張込み」(松本清張)、「武州糸くり唄」「若狭 宮津浜」(倉本聰)

松本清張の「張込み」を、倉本聰が時代劇のシナリオにしていますが、名人芸です。


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運動会から少し経ったころ。

私の町に台風19号がやってきて、去りました。

先述の幼稚園の周辺が水浸しになりました(幼稚園は助かりました)。

私の家や会社の周辺も水浸しになりました(私の家と会社は助かりました)。


台風が去った朝、晴れ渡りました。

台風被害の情報が入るに従い、何人もの知人の顔が頭に浮かびました。


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祖母がひとりで暮らしていた山の家が、祖母が亡くなり、空き家になりました。
子どものころ(小学生のころ)から私は、この山の家が好きで、いつか隠居して仙人のように暮らしたいと思っていました。
しかし隠居志願者だった私にも分別ができ、また、しがらみもでき、いきなり仙人になるわけにはいかなくなりました。

空き家は売りに出すことになりました。
すると、あっという間に売れました。
「こんな、山の中にある古くて広い家、よく売れたものだなあ」と伯父。
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2階からの景色

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ところで、妻君はこのごろ民芸に傾倒しています。
先日も妻君のリクエストで日本民藝館へ同行しました。
また、近所の古道具屋にも通っているようです。
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日本民藝館の入口
妻君「この空間にいるとやすらぐわー」

話を戻します。空き家が売れた話です。
新しいオーナーに空き家を引き渡す前に「欲しいものがあれば持っていっていいぞ」
と伯父に言われ、祖母の遺品を貰いにいきました。
民芸ファンの妻君は、ガタガタの棚や机、ズタズタの収納、ギシギシする道具類、ボロボロの小物を喜々として引き取るというのです。
「こんな粗大ゴミもらってどうするの・・・」と絶句して頭を抱える私。
大きなしゃもじ(櫂?)も「これ欲しい!」
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私「これ、萬屋錦之介の武器だぜ・・・」
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(「宮本武蔵」より)

一方、私も遺品をもらうことにしました。
黒猫の置物、福助、大きめの赤べこ、1畳ほどある古い地図(数枚!)、謎の幟など。
遺品を車に詰め込みます。
すると、「ヘンな小物ばっかりもらって・・・、インテリアの調和が崩れるよ・・・」と妻君。
お互い様ですよ。

後日、妻君がズタズタの遺品を洗って磨いて、部屋に入れました。
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「様になるじゃないか!」

私の選んだ小物群もわが家でいきいきしています。
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Kばやし再生工場です。

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私の引き取った遺品の中には、
明治大正時代の学校の卒業証書や、戦争中の砂糖の配給券、まったく読めない江戸時代の手紙も何枚もありました。
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それと、祖母の日記帳を手に入れました。
戦前(祖母が結婚する前)から亡くなるまで毎日つけていた日記で、淡々とできごとだけを綴っています。
そのうちゆっくり祖母の日記を読み解こうと思います。
私にとってはこれが最大の収穫かな。


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家族(妻君と息子)でカラオケボックスへ行きました。
日曜日の昼間のカラオケボックスは、子連れの家族ばかり。新鮮な景色でした。

久しぶりのカラオケボックス。
私は小林旭の歌を中心に歌い、他方、妻君はセカイノオワリとやらの歌ばかり歌っていました。

私は肺活量の衰えからか、歌っても息が続きません。
ぜえぜえ息を切らせて歌います。
そのとき私は「アキラ(小林旭)は80才にもかかわらず連日コンサートをこなしているだなんて超人だ」ということに気がついたのです。
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(毎日新聞の広告より)
超人的なスケジュールと、超人的な値引き。
主催は、「夢グループ」です。

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数日前、BSで小林旭が浅丘ルリ子と共演していました(かつての恋仲)。
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ルリ子はうっとりした表情で「アキラは昔とぜんぜん声量が変わらない!ほんとステキね!」。
アキラはまんざらでもない様子。

アキラはまだまだエネルギーに満ちあふれていました。

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カラオケボックスの話に戻ります。
3才の息子も妻君に促されマイクを持って童謡を歌いました。
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イメージ写真
(映画「極道の妻たち」より)
岩下志麻が姪っ子と親分の前で余興のカラオケ。

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話は変わりますが、
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だいぶ前の新聞の折込チラシの中に、こんなチラシ。
「株式会社 夢グループ」が家庭用カラオケマイクを販売しています。
いわく「総額69,800円が特別キャンペーンで6,980円」とのこと。
9割引き(いいの?)。
ちなみに、小林旭のコンサートも夢グループ主催です。
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夢グループは掃除機も59,800円のところを、6,980円で提供しています。
ひー。

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話を戻します。
童謡を歌う3才の息子を見て、
私「ジャニーズ行きたいって言ったら困るなあ」
妻君「絶対に反対する」
私「夢グループなら賛成するんだけどなあ」
妻君「完全にダメ!絶対!」(ピシャリ)

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カラオケで選曲していると、「本人映像」の曲がときどきあります。
そういう曲を選んで歌う私。
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たまらん。
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たまらん。
見入ってしまって(噴き出してしまい)歌えませんでした。
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数日前、風邪でクラクラしていました。
まず熱が出て、寒気がしてきました。
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イメージ写真

免疫力が強く風邪などひくわけがないと思い上がっていた私。
まるで映画「八甲田山」の三國連太郎のように、冬山をナメて遭難したような状態です。

一歩間違えれば、「八甲田山」の北大路欣也状態になるところでした。
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風邪をひく前の私(イメージ写真)。
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風邪に力尽きる私(イメージ写真)。

静養したおかげで、熱が下がりました。

しかし、熱が下がったものの咳は止まらず喉が痛くなってきました。
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喉を痛める私(イメージ写真)

まるで剣豪の萬屋錦之介に喉をひと突きされたかのようです。
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風邪のウイルス恐るべし、といったところです。


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静養していたときの私(イメージ写真 「実録外伝 大阪電撃作戦」より)

おかげさまで今はすっかり元気です。
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年末のこと。
年末年始に観るDVDを借りるためにTSUTAYAへ行きました。
すると、中学生時代の先輩(※40才手前の男)を発見!

私は、中学生のころ帰宅部でした。でも、籍だけは理科クラブに所属していました。
当時、先輩は理科クラブの部長。
大きな体で、オシャレとは無縁の木訥な風貌は昔のままでした。
クソが付くほどマジメな先輩は、私が当然のようにサボって帰宅しているのを見つけると「たまにはクラブに出席しようよ!」と注意したものでした。

20年ぶりにクソマジメな先輩を目にした私は、背後からソーッと近づき、声をかけようとしました。
すると、先輩は私に気付きもせず、クソマジメな表情で歩いていきます。
そして、一目散にTSUTAYAのアダルトコーナーの暖簾をくぐり、ピンクの闇へ消えていったのです。
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「あら、いやだ・・・」
物陰に隠れる私。

数分後。
先輩はクソマジメな表情のまま「ピンクDVD」数枚を抱え、暖簾の奥の暗闇か
ら現れたのです。
私は声をかけるのを止めて、そそくさと「ヤクザ映画」を借りて帰宅したのです。

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元日のこと。
鏡餅や小さな松飾りなどでいかにも正月めいた両親宅へ。
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イメージ写真

こぢんまりと新年会。
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イメージ写真

酒を飲み、和気あいあいと過ごしました。
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イメージ写真

私の今年の初DVDは「仁義なき戦い」でした。
先輩の初DVDは何だったのだろうか。



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