「男はつらいよ 噂の寅次郎」の名場面。
旅先で寅さんが大滝秀治扮するお坊さんとすれ違うシーンがあります。
FullSizeRender
すれ違いざま、大滝秀治(お坊さん)が寅さんに声をかけます。
お坊さん「もし、旅のお方・・・」
寅「何か?」
お坊さん「誠に失礼とは存じますが、あなたお顔に女難の相が出ております。お気をつけなさるように」
寅「(神妙な表情で)わかっております。物心ついてこの方、そのことで苦しみ抜いております」
FullSizeRender
失恋ばかりの寅さんには「女難の相」があるそうです。

================

「女難の相」という言葉で思い出すのは、水戸泉こと現・錦戸親方です。
水戸泉は、豪快な塩撒きと結婚詐欺に引っかかったことで有名な力士です。
婚約発表の数日後、婚約者の重婚を知り破談になりました。

それから20年ほど経ち、22才年下の若妻と結婚した水戸泉。
だいぶ前の週刊新潮に、結婚後の水戸泉についての記事が掲載されました。
見出しによると《元「水戸泉」部屋の崩壊・・・親方夫妻に悪評が噴出》。
記事によると、わがままな若妻の言いなりになった水戸泉は力士の指導をおろそかにします。
当然、後援者らは親方夫婦に激怒。
後援会のみならず弟子にも愛想を尽かされ、部屋が崩壊寸前なのだとか。
まさに「女難の相」を持つ男です。

================

少し前の話ですが、仕事で茨城県(水戸など)へ行きました。
私にとって水戸といえば、なんといっても水戸泉を輩出した地という印象です。

また、江戸時代、水戸藩の藩士は「桜田門外の変」で大老の井伊直弼を襲撃したこともあり、血の気の多い地というイメージがあります。
仕事で、水戸という(結婚)詐欺とテロのメッカに足を踏み入れました。
FullSizeRender
井伊大老の首を取り、歓喜する水戸藩士たち(映画「桜田門外ノ変」より)

================

話は変わります。
前回の句会で、Hま氏から景品として「山田風太郎 明治小説全集 明治断頭台」(ちくま文庫)をいただきました。
先日読み終えましたが、ずいぶん面白い本でした。
FullSizeRender
この「明治断頭台」という小説は、明治初頭の東京が舞台。
弾正台(だんじょうだい)という《役人の汚職を調べ糾弾する役所》に勤める若い二人の役人が、難事件を次々と解明していくという推理小説です。
弾正台という役所は、ギロチンで汚職した役人を斬首する機関でもあったので、小説のタイトルが「明治断頭台」なのです。

弾正台のトップは、《井伊の首をとった男の兄貴》という水戸藩ゆかりの男。
また、弾正台の置かれた場所は、井伊家の屋敷跡でした。
水戸藩ゆかりの男が、井伊家の屋敷跡で、斬首の仕事を務めるというのも何かの因果です。

================

映画「桜田門外ノ変」の話に戻します。
水戸藩士たちが井伊直弼を暗殺。
その結果、暗殺に関わった水戸藩士は罪人になり、逃亡。
見つけられては次々と斬首されます。
FullSizeRender
主人公の大沢たかおも斬首され血しぶき!

ただ「桜田門外の変」は、薩摩藩にそそのかされて、水戸藩が実行したという側面があります。
にもかかわらず、罰せられたのは水戸藩のみ。
逆に、薩摩藩は権力の中心になっていきます。

私は映画を見ながら、薩摩藩に騙された水戸藩は、あたかも婚約者に騙された水戸泉のようだと思ったのでした。

================

水戸学という過激思想の発信地である水戸。

茨城出張はなんとかこなしました。
手強いお客さんからの攻撃から身を守り、無事に生還しました。
IMG_1025
出張中の私(映画「水戸黄門」より)
ギューギューのスケジュールで茨城をあちこち行脚。
(実際の水戸黄門の旅先も茨城近辺のみだったとか)

FullSizeRender
駅ビルでおみやげを購入。
水戸泉グッズが売ってなかったので渋々水戸黄門のお菓子を買いました。